FC2ブログ

万年雑魚釣り師

東播磨地域を中心に兵庫の片隅で大物を狙うも雑魚ばかり釣ってるおっさんのブログです

書評:裏世界ピクニック

どうも、ここ最近休みの日に限って雨が酷くて釣りに行けない管理人です。
まあそれ以前に台風だの地震だの今年は色々荒れすぎてて…。

そんなわけで遠征以降中々釣りに行けない状態が続いておりますが、こんな時には別のアプローチをば。
以前アニメ評でちょっとだけ触れた比較的軽めのSF小説の書評を書いてみようかと。

裏世界ピクニック


裏世界ピクニック
原作:宮澤伊織


都市伝説。
別名ネットロアとも呼ばれる怪談仕立てのショートストーリー。
主に2ちゃんねるなどのネット掲示板上で語られてきたものだが、これらを題材にしたSF小説が本作。
「くねくね」「八尺様」「きさらぎ駅」など誰もが一度は耳にしたことのある物語を軸に、
それらに独自の解釈や隠された謎、大きな物語への伏線を絡めていくストーリー展開が実に面白い。
主人公は家庭環境に問題を抱えた冴えない女子大生・紙越空魚(かみこし そらを)。
彼女の趣味は各地に現れる裏世界への扉(ゲート)を使って自分しか知らない世界を散策すること。
だがある日、そこでくねくねに襲われた際にもうひとりの主人公・仁科鳥子(にしな とりこ)と出会う。
聞けば彼女は裏世界で行方不明になった友人・閏間冴月(うるま さつき)を探しているという。
最初は自分だけの世界だったのに邪魔されたと不満だった空魚だが、次第に鳥子との絆を深めていく。
幾多の困難を乗り越え、二人はやがて冴月の影にたどり着くのだが……。

と大まかなあらすじはこのくらいにしておいて、この作品の面白い点は空魚と鳥子の関係性。
いわゆる“百合”的な女性同士の疑似恋愛に近いものなのだが、一見控えめでおとなしそうな空魚が、
内面ではものすごく独占欲が強く、鳥子と冴月の関係に嫉妬していたり、
明るく美人で外向的な鳥子が実は他人に依存する性格だったりと複雑なのが面白い。
いわゆる“受け”と“攻め”が一定せず常に逆転しているのが物語に深みを与えている。

また、毎回登場する都市伝説上の怪物の描写が細かく不気味で、思わず背筋が寒くなるほどの臨場感が味わえる。
この辺りは元ネタ以上にヤバい展開や描写が加わるのでホラー系に耐性無いときついかも。
そして二人以外にも科学者の小桜や彼女の所属するDS研といった国家規模の陰謀や在日米軍などが絡み、
今後の展開とともに物語にも大きな拡張性を与えている。

ちなみに管理人的にオススメポイントは2巻の果ての浜辺のリゾートナイト。
沖縄が舞台で国際通りのドンキホーテや浜辺の描写が沖縄好きにはたまらない。
(まあその後例によって酷い目に遭うんだけどね…)

画像のとおり、ハヤカワ文庫から小説が2冊出ている他に、月刊少年ガンガンでもコミカライズが連載中で、
興味のある方はそちらもぜひともチェックしてもらえれば。

そんな訳で今回の更新はここまで。
今後は漫画以外にもこういうSF小説や一般文芸もちょくちょく紹介していく予定なのでよろしくお願いします。
それでは今度こそ釣りが出来ることを祈って!

裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)



裏世界ピクニック2 果ての浜辺のリゾートナイト (ハヤカワ文庫JA)



裏世界ピクニック 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス)




スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mannenzakotsurishi.blog.fc2.com/tb.php/149-1c9f5f42
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

まとめ