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万年雑魚釣り師

東播磨地域を中心に兵庫の片隅で大物を狙うも雑魚ばかり釣ってるおっさんのブログです

書評:ゴールデンゴールド

どうも、石垣島から帰ってきて以来、ようやく釣り熱が蘇りつつある管理人ですが、
連日の猛暑と台風の襲来、そして実家の爺さん猫の病院通いやなんやで身動き取れない状況です。
そんなこんなで遠征前の更新にあった通り、書評第二弾といこうかなと思いまして選んだのがこの作品。

ゴールデンゴールド


ゴールデンゴールド
原作:堀尾省太



1巻・2巻ともにツインテールの美少女とリアルともコミカルともつかない謎の人物?が
この作品に漂う違和感というか異常な空気を醸し出している印象深い表紙。
(余談だがこの写真を撮影する際にデジカメの顔認識機能がこいつに作動して驚いた)

舞台は瀬戸内海に浮かぶ寧島という小さな島。
本土の学校に馴染めず島の中学に通う主人公の早坂琉花はある日浜辺で干からびた仏像のような物体を拾う。
琉花が想いを寄せるオタク少年・及川が高校進学を機に島を離れるため、
(しかも本人はアニメイトが近いから喜んでる!)彼を引き止めたい琉花は古びた祠にその像を祀り、
「この島にでっかいアニメイトが建ちますように」と祈りを捧げる。
すると像が意思をもって動き出し、やがて祖母と暮らす民宿兼雑貨店に居候するようになる。
ところが、島出身の祖母や他の島民にはその像はただの宿泊客にしか見えず、普通に客としてもてなす。
同時に、寂れていた民宿や雑貨店にも急に人があふれ出し、莫大な利益をもたらし始め、
その様子と外見から琉花は宿泊客で作家の黒蓮らとともに“フクノカミ”と呼ぶようになる。
一見、家業が儲かって良いことづくめのように見えるのだが、
徐々にその“違和感”のようなものが芽生えだすのがこの作品の面白い所。
宿泊客(祖母にはそう見える)フクノカミのために祖母が客室を改造するのだが、
客としてではなくまるで本物の神のように祭壇を作って祀り上げたり、
コンビニ出店や民宿の強引な拡張、さらにはスーパーマーケットの経営にまで乗り出そうとする。
さらにフクノカミも琉花の祖母を介して島民たちから次第に崇められるようになっていき、
それはやがて島という狭いコミュニティにある種の不協和音を生み出していく。
その様子に恐れをなした琉花が祖母の顔を見ると…。(これ以上は言えないが思わず背筋が寒くなること必定)

この一件ユーモラスな見た目のフクノカミが段々と禍々しく見えてくるのが目玉なのだが、
実際の社会でも似たような光景や経験は無いだろうか?
「構造改革」や「経済特区」と耳触りの良い言葉にみんなはしゃいで絶賛しているが、
その実特定の企業や個人の懐を潤すだけのものだったり、
「○○が作ったから」「流行ってるから」と大して面白くもないものを絶賛したり役に立たないものを無駄買いしたりと
ひょっとしたら我々も寧島の人々と同じでフクノカミのようなものに踊らされてはいないだろうか?
そう考えるとあの福々しい顔が途端に恐ろしく見えてくるのが…。

まあ堅苦しい話は抜きにして、舞台が瀬戸内海の島ということで海岸や港といった
日々の営みに直結した海の情景が美しいのもこの作品の魅力かな。
琉花の趣味が浜辺や磯で貝を採ることだったり合間合間に釣りのシーンも挟まれたり
特にアイナメが釣れなくなった話とその理由には思わず納得!(同時にフクノカミの暗喩でもあったりする)
また登場人物の多くが淡水魚の名前から取られているのも釣り好きとして見逃せない。
(早坂=ハヤ、及川=オイカワ、黒蓮=ブラックバスと来て茶虎宇斗=ブラウントラウトはお見事!としか)
作者が広島出身ということもあり方言がリアルで微妙な空気まで伝わってくるのが上手いとしか。
2017年8月時点で2巻まで発刊されているがフクノカミが
いよいよその本性をあらわにし出したので続きが気になって仕方ない。

と、まあこんな感じで書評終わります。
次回の更新はいつになるか分かりませんが身の回りが落ち着いたらまた釣りに行こうかなと思ってます。
それではまたお会いしましょう。ノシ


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